チベット(1) 中国人は侵略を知らない

今回チベットへ旅行に行きました。

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チベットというとヒマラヤ山脈の北側に広がるチベット高原にある

仏教の信仰の厚い国です。

残念ながら1949年に中国によって侵略され、

15万人いた僧侶が殺戮や拷問で1400人にまで減り、

120万人の人々が亡くなりました。

詳しくはコチラをご覧ください。(英語です)

http://www.youtube.com/watch?v=6VdX5ZTvL24

今月は探偵とはあまり関係ありませんが

チベットでのこと中心に書いていきたいと思います。

2006年には北京とチベットを結ぶ鉄道が整備され、

チベットへの旅行がし易くなりましたが、

その分、中国国内から漢民族の流入が以前にもまして増加し

中国化が急ピッチで進められています。

街を歩いてびっくりしたことの一つに、

街で見かける漢民族の人々の多さが挙げられます。

2007年3月にダライラマは

「同地域のインフラが整備されることは何も悪いことではない。

しかし鉄道の開通により、多くの人々の流入が懸念される。

人口の大部分を占める漢族が同地区に流れ込むことで、チベット民族の文化や地域の自然がおびやかされる。

営利目的の地域開拓は水や自然を汚染し、土地と人々の生活を破壊するものだ」と述べました。

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現地では実際に、そのとおりのことが起こっていました。

チベットの大きな街では新市街と旧市街に分けられており、

旧市街にはチベットの素朴な町並みが残されていますが、

新市街はあたり一面、センスの感じられない漢族の商店で埋め尽くされていました。

割合でいうと、旧市街1、新市街9でしょうか。

街の中にはチベット文化を壊す要素はいくらでもあれ

残そうという気風は感じされませんでした。

ちなみに人口比率ですが

中国の旅行社のページでは、

チベット族が96.33%、漢民族が2.73%

と書かれていますが、

実際のところ、

今現在は漢民族のほうが多い状態です。

つまり、もしもチベットが今の状況を切り抜け

独立を果たし民主的な選挙が行われたとしても

漢民族の意見がすべて通ってしまうことになります。

つまりこれからの未来、自立することは大変難しいのです。

ひどいことに、

中国国内の中国人は全員、政府がチベットを侵略したことをまったく知りません。

それどころか、貧しい国を「改革開放」してあげたと思っています。

政府の情報操作がしっかりと行き届いているのですね。

流入してきてチベットで生活している中国人も同じ考えです。

旅で会ったチベットに何度もきている漢族のチベットフリークでさえ知りませんでした。

交流もあまりなく、言論規制もあるため、

侵略のことが会話に上ることなどありえません。

また流入者は、

チベットで商売を成功させビジネスチャンスを得ようという

金銭のために移ってきています。

旅行中の漢族のバスの乗務員に

「彼らの村に行くときは危ないから気をつけろ」

と言われましたが、

もちろん村ではそんな危ないことはなく、

その反対に、とても親切な待遇を受けました。

そのことについては次回書きたいと思います。

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